2017年、香取慎吾さんがゲストでも話題になったアートイベントの第2弾「日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS 2020ミュージアム・オブ・トゥギャザー サーカス」が2018年9月渋谷ヒカリエ 8/COURTにて開催されました。
WEB記事で私(スタッフ)と一緒に新しいアートの入口を体験しちゃいましょう。
画像提供:日本財団
【約4,000人来場】
【スマホで楽しむアート鑑賞】
日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS 2020
ミュージアム・オブ・トゥギャザー サーカス
アートへの新しい入り口に〜5日限りのサーカス
[会場]渋谷ヒカリエ 8/COURT (入場料無料)
[開館時間]11:00〜20:00 / 会期中無休
コンセプト
この度、日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS(ニッポンザイダン ダイバーシティ・イン・ジ・アーツ)は『日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS 2020 ミュージアム・オブ・トゥギャザー サーカス』を開催いたします。本企画は、日本財団と渋谷区が共催で行う『SOCIAL INNOVATION WEEK Shibuya(ソーシャル・イノベーション・ウィーク・シブヤ)』の開催とあわせ、日本財団 DIVERSITY IN THE ARTSが主催する、2020年度に向けた展覧会の幕開けとして実施するものです。
7名の作家によるアート作品が顔はめパネルへと姿を変えたり、動物のような什器に展示されたり、サーカスのように不思議で賑やかな空間で、新たなアートとの出合いをお楽しみください。また、関連プログラムとして幅広い分野からゲストを招き、アートがもつ可能性や多様な社会のあり方について考えを巡らせます。きっと新たなヒントが見つかる機会になることでしょう。世代やコミュニティ、専門性や領域をこえて、あらゆる人が参加する5日限りのサーカスにぜひお越しください。
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待ち合わせは渋谷駅
会場:渋谷ヒカリエ8/COURT
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会場は渋谷駅から直結の商業施設なので迷わずいけます。
しかし8階…?8階なんてあるの?と思った方は多いのではないでしょうか。
実はヒカリエの商業施設はエスカレータで上がると最上階が7階で終わっています。
しかし、そのまま南方面に進むと8階へ続く秘密のエスカレータがあるんです。
この知る人ぞ知る感もイベントのワクワクな演出につながっていますね。
7階までは飲食店も多くたくさんの人で賑わっているのですが、
8階のエスカレータを上がると静かで人気も少ない広いアートスペースが広がっています。
落ち着いた雰囲気のカフェや常設展、アート関連の企画展があり
アート・デザインが好きな方はもちろん、少し自分の時間が欲しいなぁ…なんて時にまったりできるフロアです。
今回の企画展は『日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS 2020
ミュージアム・オブ・トゥギャザー サーカス』
では早速アートを楽しんじゃいましょう。
画像提供:日本財団
アートの中に入ろう!写真を撮って楽しめる参加型のアート展!
会場構成のコンセプトは「サーカス」。
カラフルな会場デザインにワクワク。
一番最初に目に飛び込んで来たのはこの子▼
何でしょう…?
オレンジ色の何か大きな塊をもっている…
このタイトルで何をもっているのか後ほど明らかになりますが…
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見た目で何かわかる方いますか…?
ヒントは食べ物です。
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ではここからは自由に鑑賞しちゃいましょう◎
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見どころ
気になる作品はタップで拡大できるのでじっくりご覧ください。
※画像は著作権がございますので保存はお控えください。
来場者が展示の一部として参加できて、写真もOK、顔はめパネルの展示があったり…
作品とひとの距離がすごく近い展示会でした。
作家さんの思い、呼吸が作品から感じられるほどの距離感です。
のぞき穴もたくさんあって、そこから見える世界・感じることもそれぞれです。
あなたは何を感じましたか♪
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気になる作品がたくさんありましたね。
では作品のタイトルと作家さんを見てみましょう。
▼入り口のオレンジの正体、ポスターの人物も明らかになります。
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展示作家一覧
展示作家:川内理香子、小松和子、清水千秋、ピーター・マクドナルド、古谷秀男、竜之介、渡邊義紘…etc
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▲小松和子 / かえるのともだち
撮影:木奥恵三
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▲川内理香子 / always?
©Rikako KAWAUCHI, courtesy of WAITINGROOM
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▲清水千秋 / 三代目 J Soul Brothers
撮影:木奥恵三
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▲ピーター・マクドナルド / Orange Egghug
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▲竜之介 / 熊と一緒
撮影:木奥恵三
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▲渡邊義紘 / 折り葉の動物たち
撮影:木奥恵三
オレンジの作品タイトルは「 Orange Egghug 」となっていて
正解は「たまご」でした。
たまごをハグって…すごくかわいい作品ですね。
(作家さんはたまごが好きなのかな〜)
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そしてアイキャッチの作品のタイトルは「三代目 J Soul Brothers」でした…!
当たった方いましたか?
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色々な方が色々な思想をもって何か感じて、それを表現しているって面白いですよね。
自分とは全く違う考えだったり、ピッタリ同じだったり…タイトルでクスリっと笑ってしまったり…
もっと深く知りたくなってきました。
そんな時はスタッフさんに色々質問しちゃいましょう。
今回のイベントで伝えたいこと
<以下広報担当のお話>
このイベントでは障害のあるなしに関わらず、7人の作家さんの作品を展示しています。障害のあるアーティストももっと自由に【自分の作品を発信できる場所】と[作品との出会うこと]から多くの方へ新たな価値観を見つけてもらうことを目指しています。
日本には障害のある作家さんが多くいます。しかしそれを話すとなぜか、作家さん自身にフォーカスされがちで「〇〇なのにすごい…」とか「普通の生活ですら大変なのにすごい」とか、それって作品自身の評価とはまた別の視点になってきますよね。作家さんは作家さんですし、単純に作品から感じるパワーや楽しさ、感動を目でみて体験してもらい公平な目線で評価して欲しいと思っています。見て頂いてわかると思いますが…時にシニカルでいじわるだったり、絶対自分にはできない面白い作品、クオリティの高いものがたくさんありますよね。
私たちはその興味から「じゃあ誰が作ったんだろう」という入り口であって欲しいと考えています。そういった意味で会場の見せ方や展示の方法は作品に焦点を当てていくってことを大事にしています。そうすることで、たくさんの多様な素晴らしいアート体験が1つでも増える社会になると良いな…と考えています。
▼運営チーム服装のテーマは「Welcome」
2017年の第1回目はゲストの香取慎吾さんがすごく盛り上げてくれて、今年はまた違ったアプローチでたくさんの方が来て頂けたのですが、このプロジェクトのことも、イベントのことも、まだまだ知っていってもらえたらと思ってます。
そのためにも毎年続けていきたいと考えてます。今後の活動については、webサイトやFacebookから発信していきますので是非作品に会いにきてくださいね!<広報担当のお話ここまで>
<公式webサイトはこちら>
<公式Facebookはこちら>
アートイベントではゲストの方のライブトークも出会いの貴重な機会。
参加者みんなで考えの共有をしたり、モヤモヤを話し合ったり、感じたことを共有しちゃいましょう…X)
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DIVE DIVERSITY SESSION
▶テーマ:言葉の本質
小野正嗣/作家、立教大学文学部教授
1970年、大分県生まれ。小説に『夜よりも大きい』、『浦からマグノリアの庭へ』、『獅子渡り鼻』など、訳書にマリー・ンディアイ『ロジー・カルプ』、アキール・シャルマ『ファミリー・ライフ』などがある。2015年、『九年前の祈り』で第152回芥川龍之介賞受賞。
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▶テーマ:建築とメンバーシップ
藤本壮介/建築家
1971年 北海道生まれ。東京大学工学部建築学科卒業後、2000年 藤本壮介建築設計事務所を設立。2018年ザンクト・ガレン大学HSGラーニング・センター 国際設計競技最優秀賞につぎ、フランス・ロニー=スー=ボワ 国際設計競技最優秀賞を受賞。主な作品に、ロンドンのサーペンタイン・ギャラリー・パビリオン2013 (2013年)、House NA (2011年)、武蔵野美術大学 美術館・図書館 (2010年)、House N (2008年) 等がある。
http://www.sou-fujimoto.net/
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塚本由晴、貝島桃代/アトリエ・ワン
1992年に塚本由晴(1965年神奈川県生まれ。東京工業大学大学院教授)と貝島桃代(1969年東京都生まれ。筑波大学准教授。ETHZ prof, Architectural Behaviorology)により設立された。住宅、公共建築、駅前広場などの設計に携わる傍ら、「メイド・イン・トーキョー」「ペット・アーキテクチャー」などの建築を軸とした都市の調査を多数行っている。2015年から玉井洋一(1977年愛知県生まれ。2004年東京工業大学大学院修士課程修了。2004年-アトリエ・ワン)がパートナーとなる。
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▶テーマ:アートと寛容性
小澤慶介/アートト代表、インディペンデント・キュレーター
1971年生まれ。ロンドン大学ゴールドスミスカレッジにて現代美術理論修士課程修了。NPO法人AIT(エイト)に2001年の設立から15年間在籍した後、2016年にアートトを設立した。これまで、現代アートの教育プログラムの企画制作のほか、キュレーターとして「六本木クロッシング2016展 僕の身体、あなたの声」(森美術館、2016年)など数々の展覧会や芸術祭に携わっている。現在、Asian Art Awardや富士の山ビエンナーレ2018のディレクターを兼務している。
http://www.artto.jp/
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ロジャー・マクドナルド/[AIT/エイト] 東京に生まれ、幼少よりイギリスで教育を受ける。ケント大学にて国際政治を学び、神秘宗教学(禅やサイケデリック文化)を修士課程で研究した後、美術理論にて博士号を取得。『アウトサイダーアート』を執筆したロジャー・カーディナル氏の元で学ぶ。1998年よりインディペンデント・キュレーターとして展覧会を企画。2001年、NPO法人AITを仲間と立ち上げ、オルタナティブなアート学校MADのプログラムディレクターに就任。「横浜トリエンナーレ2001」(2001年)アシスタントキュレーター、「シンガポール・ビエンナーレ2006」(2006年)キュレーター。国内外の美術大学で2003年から非常勤講師。2013年に長野県佐久市に拠点を移し、実験的な個人美術館「フェンバーガーハウス」をオープンし、館長を務める。日本で初の英国式「チャトニー」(チャツネ)を長野で妻と生産して、販売中。アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]副ディレクター
AIT:http://www.a-i-t.net/ja/
フェンバーガーハウス:https://www.fenbergerhouse.com
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塩見有子/[AIT/エイト] 東京生まれ。学習院大学法学部政治学科卒業後、イギリスのサザビーズインスティテュートオブアーツにて現代美術ディプロマコースを修了。帰国後、ナンジョウアンドアソシエイツにて国内外の展覧会やアート・プロジェクトのコーディネート、コーポレートアートのコンサルタント、マネジメントを担当。2002年、NPO法人AITを立ち上げ、代表に就任。AITでは、アーティストやキュレーター、ライターのためのレジデンス・プログラムや現代アートの教育プログラムMADを始動させたほか、メルセデス・ベンツ日本やマネックス証券、ドイツ銀行、日産自動車などの企業との連携事業を含む、企画やマネジメント、組織運営を行う。2005年〜2006年にかけて東京芸術大学非常勤講師を務めたほか、アワード等の審査にも携わる。アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]ディレクター
http://www.a-i-t.net/ja/
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DIVE DIVERSITY SESSION
▶テーマ:多様性の本質
奥貫薫/女優
東京都生まれ。ドラマ、映画、CM、ナレーションなど、幅広く活躍し多数の出演作品がある。近年の主な出演作に、ドラマ「トドメの接吻」(日本テレビ)、「義母と娘のブルース」(TBS)、映画「岸辺の旅」(黒沢清監督)、「恋妻家宮本」(遊川和彦監督)、「嘘を愛する女」(中江和仁監督)などがある。
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▶テーマ:作品制作について
渡邊義紘/本展展示作家、切り絵作家
1989年生まれ。幼い頃から生き物全般に強い興味を持ち、手にしたさまざまな素材から動物を作るように。クヌギの葉の造形の他に、切り絵、陶芸、バードカービング、バルーンアート、版画なども創作。主な展覧会に「ATTITUDE 2002」(熊本市現代美術館、熊本、2002)、「Life Map-テトテトテノアイダ」(ギャラリーアートリエ、福岡、2010)、「渡邊義紘×美濃部責夫 二人展」(A/A gallery、東京、2011)、「のけものアニマル・きみといきる」(はじまりの美術館、福島県猪苗代町、2015)など。
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DIVE DIVERSITY SESSION
▶テーマ:参加の本質
逢坂恵理子/横浜美術館館長
東京都生まれ。国際交流基金、ICA名古屋を経て、1994年から水戸芸術館現代美術センター主任学芸員、1997年から2006年まで同センター芸術監督。その後、森美術館アーティスティック・ディレクターを経て2009年から現職。第49回ベネチア・ビエンナーレで日本館コミッショナーを務め、ヨコハマトリエンナーレ2011以降横浜トリエンナーレの企画・運営に関わるなど現代美術国際展を多く手掛ける。
https://yokohama.art.museum/
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▶テーマ:ミュージアム・オブ・トゥギャザーから見えたこと
上田昂輝
滋賀県生まれ。多摩美術大学 情報デザイン学科卒。自身の聴覚障がいの経験から「コミュニケーションのデザイン」をテーマに、在学中は人の発想や価値観を広げるための様々な作品制作を行う。現在は社会課題の解決に向けたビジネスの企画に携わっている。
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小寺美卯
女子美術大学美術学科日本画専攻1年。自分を表現するのに美術がなんとなくあっていると考え、現在の進路に。好きなことを自由に描く。学外活動への参加、ミュージアムのボランティア、手話サークルなど関心があればなんにでも挑戦している。新しいものやこととの出会い、交流を通して世界が広がる感じが好き。
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ホンジウン
韓国出身。武蔵野美術大学 造形学部 芸術文化学科 3年生。博物館学を専攻し、福祉とアートを軸に日々様々な活動を行う。「社会と芸術の橋渡し」をすることが目標。
https://www.instagram.com/eunice_h4717/
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さて、「日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS 2020 ミュージアム・オブ・トゥギャザー サーカス」は
あなたの新しいアートの入り口になったでしょうか♪
たくさんの感覚のインプットをしたので
“自分も何かできることやってみたい”そうウズウズしてきませんか♪
アートはあなたに表現の自由を公平にくれる場所です。
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<編集後記:「障害者が頑張って作った」という物語、が好きな日本人>
この取材をする時に自分自身「どんな方が作ったんですか」「すごいですね」など繰り返していたことに気付かされました。
作品を見ているようで見ていない。自分は「障害者が頑張って作った」という物語に感動していたんです。
それは果たして作家さんの気持ちにより添えているのでしょうか…
わたしは「感動するわたしって良い人」に浸りたいだけだったのかもしれません。
見る側が作家さんの気持ちによりそうことができればメディアの報道も変わってくるのでしょうか。
(難しい…うーん、あなたの考えのコメント待ってます↓…)
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クレジット
主催:日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS
特別協力:渋谷区
後援:一般社団法人渋谷未来デザイン、一般財団法人渋谷区観光協会
監修:NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト] キュレーション:ロジャー・マクドナルド、塩見有子/[AIT/エイト] 会場デザイン:長岡 勉/POINT
施工・デザイン協力:アラキ+ササキアーキテクツ
展覧会グラフィック:岡本 健/岡本健デザイン事務所
ラーニング協力:NPO法人 エイブル・アート・ジャパン
協力:社会福祉法人やまなみ会 やまなみ工房、WAITINGROOM、一般財団法人たんぽぽの家、社会福祉法人わたぼうしの会、アトリエ・エー、社会福祉法人大和会 大和高原太陽の家(順不同)
取材&記:office-design-farm 遠藤貴絵、撮影:office-design-farm 藤原明日美
日本財団 DIVERSITY IN THE ARTSへのお問い合わせ等は公式HPよりご連絡お願いします。
<公式ホームページこちら>